逢魔時のセレナーデ
空は闇深く
街のネオンの次第に弱く
今日は月の光さえも届かない
昼の賑わいも、その眩い光の時間もすっかりとその身を潜め
静寂とただ吹く風が支配する
闇は静寂を 静寂は孤独を連れてくる
ずっしりと重たい風が流れては、押しつぶされそうな気持ちになる
静寂は無を意識させ、何も見えない闇の中ではただただすべからく呆然と立ち尽くす
ふと再び空を見上げてみた。
雲の切れ間から僅かながらの星の光をみつけた
その光は弱々しくも強く
でもしっかりと見つけることが出来る光
そんな光を見つけふと気づく
しかしきっと闇を恐れず空を見上げれば、きっと今は見れない眩いほどの星空が空を照らしているのだろう
人は光に焦がれ、闇を恐れる
だから逢魔時には地上を照らす
恐れずとも闇すら受け入れればきっとその中にでさえ光る何かは見つかるのだ
闇に中だからこそ美しく輝く何かだってあるのだから
何かを得ると何かを失うのかもしれない
ならば自然に身を任せよう
そして闇夜を楽しもう
そうすればきっとこの延々とも思える悠久の時もいつかは過ぎ去りまた光が眩しい朝がやって来るのだから
きっと明けない夜はない
朝を待ち続ける限り
ならば闇夜を楽しもう
灯りを消して美しい満天の星空を眺めながら